- 新人看護師はどんな勉強ノートを作るべき?
- 分かりやすいノートの作り方が知りたい。
- 先輩の勉強ノートを参考にしたい。
今回は、こんな悩みにお答えします。
勉強ノートの上手な作り方を新人のうちから知っておくことは本当に重要です。
なぜなら、間違えた方法で勉強ノートを作ってしまうと「せっかくノートにまとめたのに全然役にたたず、結局使えない」という状況に陥るから。
(せっかくの努力を無駄にしたくないですよね…!)
そこで今回は、新人指導を通して、数々の勉強ノートをチェックしてきた僕が、
- 新人看護師が作るべき勉強ノート2選
- わかりやすくて役立つ勉強ノートの作り方
- 参考にしたい!おすすめの先輩の勉強ノート2選
について解説します。
この記事を読めば、新人看護師が作るべき勉強ノートの種類と上手なまとめ方が分かるので、しっかりと役立つ勉強ノートが作れます。
先輩たちのノートも見れるから、かなり参考になりますよ。
学んだことを上手くノートにまとめて、ぐんぐん実力を伸ばしましょう。
「私は看護師に向いてない…」毎日辞めたいと悩む1年目さんへ。
もしあなたが「看護師を続けるのがつらい…」と考えているなら、こちらの記事も参考にしてみてください。
僕が最も効果的だと感じた「つらい現状から抜け出す方法」を紹介しています。
(※看護師2年目以上の方にはおすすめしません)
新人看護師が作るべき勉強ノート2選
そもそも、新人看護師が勉強ノートを作る理由は2つです。
- 日々の学びをまとめたい
⇨新しい学びをまとめて、いつでも見返せるようにしておきたい - 手順をすばやく確認したい
⇨急に処置が入った時に、とっさに手順を確認したい。
そのため、それぞれの目的にあわせて、
- まとめノート
:日々の学びをまとめる用 - ポケットノート
:手順をとっさに確認する用
の2種類の勉強ノートを作るのがおすすめです。
それぞれについて解説します。
まとめノート:日々の学びをまとめる用
- まとめノートとは
- 参考書・日々の経験・先輩の助言などから得た知識・学びを書き留めておくためのノート。
- まとめノートを作るメリット
- 必要な知識・情報をまとめて確認できる。
まとめノートが1冊あれば、必要な知識・情報をすぐに思い返すことができて便利です。
ナースステーションに置いておくことで、勤務中でも必要な知識をすぐに確認できるので安心。看護記録を書く時や観察項目を整理したい時にも役立ちますよ。
自分に必要な知識をまとめて見ることができるので、職場に教科書を持ってこなくても済みますよ。
ポケットノート;手順をとっさに確認する用
- ポケットノートとは
- 必要な手順・根拠をとっさに確認するためのカンペ用ノート。
看護技術・検査・処置などの物品・手順を記載します。
- ポケットノートを作るメリット
- ナース服のポケットに常に入れておくだけで、とっさに手順・根拠の確認ができる。
ポケットに入るサイズで作っておけば、ベッドサイドでも簡単に手順や根拠を確認できます。
未経験の処置が急に入っても安心。サッと手順を確認できるから、パニックにならずに介助につけますよ。
持ち運びノートは本当に頼りになります。8年目の今でも重宝しているので、1年目のうちに作っておけば、ずっと役にたちますよ。
新人看護師必見!わかりやすくて役立つノートの作り方
ここからは、
- まとめノート
- ポケットノート
それぞれのノートの上手な作り方を紹介します。
これらのポイントを押さえておけば、臨床でも役立つ、分かりやすいノートを作れますよ!
まとめノートの上手な作り方。
「まとめノート」を作るには、ルーズリーフを使うのがおすすめです。
なぜなら「見やすく、分かりやすい、自分好みの」ノートを作れるから。
- 紙の種類が多く自由にカスタマイズできる。( 無地・方眼・罫線 など)
- 紙を好きな順番でファイリングできる。
⇨ 順番の入れ替えOK。不要なページも捨てられる。 - 科目別にノートを分けなくても良い。
⇨ 必要な知識を1冊にまとめられる。 - 穴を開ければ、講義資料が挟める。
- 気に入らない仕上がりでも書き直しできる。
⇨1ページだけ修正したい時も安心。
ルーズリーフの最大の良さは、自由にカスタマイズできること。
自分に必要な知識を、好きな形で、分かりやすくまとめることができます。
まとめノートには図を書いたり、新しい知識を追記していくため、小さすぎるノートはNGです。(すぐに余白がなくなり、ごちゃごちゃした仕上がりになるため。)
見やすい仕上がりにするためには、B5サイズのルーズリーフを使いましょう。
※B5サイズとは
まとめノートを上手に作るための4つのポイント。
それぞれについて、解説します。
① 余白を多めにとる
ノート作りを始めると、ついついビッシリと文字やイラストでページを埋めてしまいがちですが、それはNGです。
なぜなら、新しい学びがあった時に追記できないから。
余白がないと、小さい文字で無理やり追記することになるので、文字が密集した分かりにくいノートになってしまいます。
そのため、新しい学びを簡単に追記できるように、余白を多めにとりましょう。
② わかりにくい内容はイラストで
イラストは文字と比べて記憶に残りやすいです。
また、文章だけでは理解しにくい内容も、イラストにするだけで簡単に理解できることも多いです。
そのため、わかりにくい内容はイラストにして書き留めましょう。
僕のように絵心のない人は、参考書のイラストをA6サイズに縮小コピーして貼り付けるのがおすすめですよ。
※A6サイズとは
③ 自分の言葉でまとめる
ノート作りの最大の落とし穴は、参考書を丸写ししてしまうこと。
達成感はあるけれど…
参考書の丸写しだと、結局分かりにくいノートになってしまいます。
そのためノートに書き留める内容は、自分の言葉でまとめるのがおすすめ。
重要なポイントを自分なりに解釈し、自分の言葉でまとめることで、とても分かりやすいノートに仕上がりますよ。
がん細胞が胸腔に播種することで、胸膜の炎症が生じて胸水が発現する。
⇨ がんが胸腔に散らばると、胸膜が炎症を起こして胸水が出る。
重要なポイントをQ&A形式にするのもオススメです。
簡潔にまとめることができますよ!
「Q:〇〇の副作用は?」
「A:〇〇と〇〇がある。特に〇〇には要注意」
④ カラフルにしすぎず、シンプルに書く
見た目にこだわり、ついついカラフルに仕上げてしまう人は多いです。
しかしカラフルにしすぎるのはNG。
どこが大事なのかが分かりにくくなってしまいます。
使用する色は3色くらいがおすすめ!
- 基本:黒文字
- 重要なポイント:赤文字
- 絶対に覚えたい内容:マーカー
くらいに留めておくのが、良いですよ。
ポケットノートの上手な作り方
「ポケットノート」を作るには、A6サイズのノートを使うのがおすすめ。
なぜなら「常に持ち歩けて、さっと手順を確認できる」カンペのようなノートを作れるから。
※A6サイズ:ポケットに入る大きさ
- ポケットに入れて、常に持ち歩ける。
- さっと取り出して、すぐに知識を確認できる。
A6サイズの最大の強みは、ポケットに入る大きさであること。いつでも簡単に取り出せるので、ベッドサイドでもとっさに知識・根拠の確認ができます。
「胸水穿刺には、どんな物品が必要なんだっけ?」
「抗がん剤を投与する時は、何に気をつければいいんだっけ?」
と困った時に、すぐに正解を見れるから、本当に頼りになりますよ。
わかりやすくまとめる4つのポイント
それぞれについて、解説します。
① 文字量を少なくする
A6のノートはサイズが小さく、書ける量が少ないです。
見返しやすい・分かりやすいノートに仕上げるためにも、文字量は少なくしましょう。
文字を書きすぎてしまうと…
- ごちゃごちゃして見返しにくい。
- 必要な情報がどこなのか分かりにくい。
文字量を少なくするためには、
略語や矢印を活用して、要点を箇条書きにするのがおすすめです。
- 文字量を少なくするための一例
- ■略語
ポイント ⇨ (ポ)
報告・連絡・相談 ⇨ (報連相)
副作用 ⇨ (副)
■矢印
「CVカテーテルを挿入したら、レントゲン撮影を電話で依頼し、画像がでたら医師に電話連絡する。」
⇨「CVカテーテル挿入 → レントゲン依頼 → 医師に報告」
■箇条書き
抗がん剤投与後の副作用には、悪心や嘔吐・倦怠感・脱毛などがある。
↓
抗がん剤(副)
・悪心、嘔吐
・倦怠感
・脱毛
② インデックスをつけて、見たいページにすぐに辿りつけるようにしておく
目的のページにサッとたどり着けるように、
各ページにインデックスシールをつけておきましょう。
そうすることで「今すぐに手順を確認したい!」と困った時に、迷いなく目的のページにたどり着くことができますよ。
インデックスシールをつけるのは少し面倒ですが、本当に役に立つので、必ずつけるようにしましょう。
③ 臨床で使うことだけをまとめる
ポケットノートは、あくまで「とっさに手順を確認するためのノート」です。
そのため、臨床でよく遭遇する処置・検査の手順や看護技術だけを書き留めるようにしましょう。
ポケットノートに記載しておくと便利なのは…
- 看護技術(採血、血培採取の手順)
- 検査(気管支鏡検査の前準備・帰室後の観察ポイント)
- 処置(胸腔ドレーンの介助の手順と必要物品)
内容が多くなりすぎると、本当に使いにくいです。
一般的な看護技術・検査・手順を網羅してまとめるのではなく、
自部署でよく行われるものだけを書き留めておきましょう。
④ 看護カードも活用する。
とっさに確認したいことが多すぎて、ポケットノートにまとめきれません。
こう思う1年目さんは、看護カードを活用しましょう。
看護カードとは:持ち運んで使用するカンペ用カード。
看護カードにある項目は、「ポケットノート」にまとめなくていいので、作業量を減らすことができますよ!
1年目は忙しいので、楽をするのも大切です!
それに看護カードは、重要事項が分かりやすくまとまっているので本当に便利。
カラーでイラストも豊富だから、すごく見やすいですよ。
参考にしたい!おすすめの先輩の勉強ノート2選
ノートを上手くまとめる自信がない1年目さんは、先輩のノートを参考にしましょう。
マネするだけで、簡単に、役立つノートが作れますよ。
良いと感じたところを、1つ取り入れるだけでもOKです!
まとめノート編
ここからは、現役で活躍する先輩看護師のまとめノートを紹介します。
1.急性期病院で働く5年目ナース「Maiさん」のまとめノート
見返した時に「スッと頭に入る」ノートを作りたいときは、Maiさんのノートがとても参考になります。
Maiさんのまとめノートのポイント
- イラストが多めで印象に残りやすい。
- 自分のことばで簡潔にまとめている。
- どう行動すべきか、具体的に書かれている。
イラストが多めでかわいい…!
イラストが多いと印象に残りやすく、内容がスッと頭に入りますよね。
まとめノートを作るときにやりがちなのが、参考書を書き写して文字だらけになってしまうこと。
文字だらけだと、見返す気も起きないし、読んでも理解しにくいです。
そのため、
イラストを多めに使用してわかりやすい見た目にすることや、
自分のことばで簡潔にまとめて、文字数をできるだけ減らすことが大切。
見返した時に「スッと頭に入る」ノートを作ることができますよ。
どう行動すべきか具体的に書かれている所も素晴らしいです!
読んだらすぐに実践できる、臨床で役立つノートに仕上がっていますね。
Maiさんは、B5サイズのルーズリーフを使ってまとめノートを作っています。
どうしても簡潔に書けない所は、資料をそのまま挟んでまとめていますよ。
この方法を活用すれば、まとめノートを作る負担も減りますね!絶対マネします!笑
2.急性期病院で働く4年目ナース「Hinakaさん」のまとめノート
見返した時に「重要なポイントがすぐに分かる」ノートを作りたいときは、Hinakaさんのノートがとても参考になります。
Hinakaさんのまとめノートのポイント
- 本当に重要だと思う所だけに色をつけている。
- 余白が多めに取られている。
シンプルにまとめられているから、わかりやすいです!
色使いを抑えているので「どこが重要なのか」が一目でわかりますね。
まとめノートを作るときにやりがちなのが、マーカーや色ペンを使いすぎて、カラフルすぎる仕上がりになること。
カラフルすぎると、結局どこが重要な部分なのかが分からなくなってしまいます。
そのため、色は2色くらいに抑えることが大切。
見返した時に「重要なポイントがすぐに分かる」ノートを作ることができますよ。
余白が多めに取られている所もGood。先輩からの助言をしっかり追記できますね。
余白がなくて、どうしても追記できない場合は、付箋に書いてそのまま貼っています。
この方法なら、ノートを汚くせずに追記できますね!ナイスアイデアです!笑
ポケットノート編
ここからは、現役で活躍する先輩看護師のポケットノートを紹介します。
1.急性期病院で働く5年目ナース「Maiさん」のポケットノート
パッと見た時に「必要な手順がすぐにわかる」ノートを作りたいときは、Maiさんのノートがとても参考になります。
Maiさんのポケットノートのポイント
- イラストが多めで、手順を理解しやすい。
- 重要な部分がすぐに分かるようにラインが引かれている。
- 余白が多めで、読みやすい。
イラストがあるから分かりやすい…!
イラストが多めだと、「どうすればいいか」が具体的に分かるのでおすすめです!
持ち運びノートは、急いで手順を確認したい時に使うことが多いです。
そのため、パッと見た時に「必要な手順がすぐに分かる」ことが本当に大切。
Maiさんのノートは、イラストを使ったり、重要な部分にラインを引くことで、簡単に手順が理解できるノートに仕上がっています。
余白が多めで読みやすいから、焦りながらノートを開いても、内容がスッと頭に入りそうですね。
こんなノートがポケットにあれば、困った時も安心できます!
Maiさんは、講義資料の中で活用したいページがあった時には、A6サイズに縮小コピーして持ち運びノートに貼っています。
わざわざ小さくまとめ直す必要がないので、とても効率的ですね。
2.急性期病院で働く4年目ナース「Hinakaさん」のポケットノート
「自分がどう動くべきか」が一目でわかるノートを作りたいときは、Hinakaさんのノートがとても参考になります。
Hinakaさんのポケットノートのポイント
- 「ケアの注意点」だけに色がついている。
- 自分がやるべきことが具体的に書かれている。(患者への説明方法など)
何に注意するべきなのかが、すぐに分かる…!
Hinakaさんのノートは、「ケアの注意点」だけに色がついているので、
ノートを開いた瞬間「どこに気をつけてケアをすれば良いか」がすぐにわかります。
そのため、急に久しぶりのケアが入っても安心。
数秒で「自分がどう動けばいいか」を確認できますよ。
自分が言うべきセリフまで書かれているのが、素晴らしいです!!
患者説明の内容を1から考えなくても良いので、業務が遅れなくてありがたい!
Hinakaさんは、ポケットノートにインデックスシールを貼っています。
見たいページにすぐにたどり着けるので、とても効率的ですね。
勉強ノートを作るのは無駄?
勉強ノートを作るなんてめんどくさい。
効率も悪いし、無駄じゃないですか?
そう思う方も多いはず。
しかし個人的な意見としては、
新人看護師は、絶対に勉強ノートを作るべきです。
なぜなら、勉強ノートを作っておくだけで、着実に成長できるから。
- 学びの振り返りができる
- 学びの機会を逃さない
それぞれについて解説します。
学びの振り返りができる
着実に成長するためには、日々の学びを振り返ることが大切です。
なぜなら、働いて得た知識・経験は、振り返ることではじめて自分のものになるから。
ただ経験するだけでは、すぐに忘れてしまいます。
先輩の助言や、働いて得た学びを「勉強ノート」にまとめておけば、
いつでも振り返りができるから、効率よく成長できますよ。
学びの機会を逃さない
慣れない処置を急に振られたときに、手順が分からず介助につけないことがありますよね。
勉強してないの?!手順が分からないなら見学しておいて!!
と、怒られるやつです…泣
こんな時、「ポケットノート」があれば安心。
いつでも手順が確認できて、処置の機会を逃さないので、しっかりと成長することができますよ。
実施される数が少ない処置だと、一度機会を見逃すだけでも大打撃…
そのまま経験できずに2年目になってしまうことも多いです。
1年目でしっかりと実力をつけるためには、学びの機会を逃さないことは本当に重要ですよ。
看護師1年目におすすめの勉強方法:ネット検索を活用
ここまで、勉強ノートをうまく作る方法について解説してきました。
しかし、日々の業務をこなすだけで疲れ果て、
そもそも勉強する気力が湧かない1年目さんも多いはず。
勉強できずに焦るものの、なかなか勉強できません…
そんなあなたには、「ネット検索勉強法」がおすすめ。
- ネット検索勉強法とは
- 「ネット検索」を勉強のメインにする勉強法。
- ネット検索勉強法の特徴
- ①勉強するまでのハードルが低い
②必要なことを短時間で調べられる
手軽なのに成果がでやすい勉強法なので、
勉強する気力が湧かない1年目さんは、ぜひ試してくださいね。
「ネット検索勉強法」の詳細については、下記の記事で解説しています。
また、助産師キャリーさんが紹介している
という、勉強法も本当におすすめです。
「なにを優先して勉強すべきか」をうまく絞りこめるので、
効率よく成長することができますよ。
楽しく勉強できる工夫なども紹介しています♪
助産師キャリーさんがおすすめする勉強法は、下記の記事で読むことができます。
うまく勉強できずに悩む1年目さんは、ぜひ読んでみてくださいね。
まとめ:勉強ノートを活用して、効率よく成長しよう。
ここまで、新人看護師が作るべき勉強ノート2選と上手な作り方について解説してきました。
分かりやすくて臨床でも使えるノートを作れば、効率よく成長することができます。
実力がつけば「うまく行かずに落ち込む日」が次第に減るので、
日々の看護も少し楽しくなりますよ。
今までノートを作っていなかった人は、ぜひ作ってみてくださいね。
この記事が、勉強ノート作りに悩む1年目さんの助けになれば幸いです。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
「私は看護師に向いてない…」毎日辞めたいと悩む1年目さんへ。
もしあなたが「看護師を続けるのがつらい…」と考えているなら、こちらの記事も参考にしてみてください。
僕が最も効果的だと感じた「つらい現状から抜け出す方法」を紹介しています。
(※看護師2年目以上の方にはおすすめしません)